私が今まで多くの部下を指導してきた中で、自然とコーチングのスキルに則った方法で指導できたことがありました。それまでは、怒ったりけなしたりしたこともあります。最低の指導です。やがて年とともに怒るより誉めることを覚え、そして、答えを私が言うのではなく、質問を投げかけて答えさせることを覚えました。何よりも大事なことは、正しい答えに導く質問を考えることです。回りくどい質問だと部下はすぐに私の意図を察してしまうので、なるべく自然な形で質問することが大事なのです。でも、それが一番難しいことです。管理者は頭が切れなければ部下を指導することはできないと実感しています。私は指導のターゲットとなる部下を月単位で変えています。その月にみっちりと一人の部下を指導するのです。周りの人間もその指導を聞いているので、なんとなく私のやり方がわかってきますから、翌月に別の部下を指導するときにやりやすかったりします。ここで、頭の切れる部下だと先回りして私の質問を考えたりします。このような人間は仕事ができる人間なので、あまり指導しなくても良いのです。問題は、いつもボーっとして問題意識のない人間です。そして、自分のことを正しく見ることができない人間も困り者です。何のために毎日会社に来ているのかすら曖昧な部下だと指導する回数も増えてきます。